ある朝

今朝のこと、新学期による満員電車は相変わらず4割り増しくらい。
いつも通り一番後ろの優先席付近にたっていると、杖をついた40代くらいの女性が乗ってきた。
最初杖をついているのかどうかわからなかったが、どうも手すりにすがりつくようにたっているので気になってみたらなるほど杖をついていた。足が悪い人らしい。


目の前の優先席は全員爆睡中、まあそのうち誰か気がつくだろうと人情紙風船的な状態で読書に戻るとその女性が突然おいらの前に割り込んできて優先席三席中、真ん中の席のサラリーマンの顔をのぞき込むようにして


「替わってもらえませんか?」
「今起きたでしょ?」


と何回か話しかけている。
それに気がついた隣のおじさんがすぐに席を譲った。
そこからが問題である。


その女性は、結局譲らずに狸寝入りをしていたサラリーマンの
足を杖でがんがんこづき始めた、
そして反対側の壁もやはり杖の先端でがんがんたたいて


「どうして譲らないの?一瞬起きて目があったでしょ、なんでなんで!!!」


とわめき散らしながらめちゃくちゃ暴れまくった。
真ん中のサラリーマンは次の駅に止まるやいなや逃げるように去っていった


「今さら遅いよ!」


とさらにわめき散らす女性。
先ほど席を譲ったおじさんも何となく気まずくなったのか、電車を降りた。
(ほかの車両に移るのだろう)


結局一番反対側、ドア付近に座っていた女性はおとがめなしで爆睡中。
おいらもなんとなくいやな心持ちになって浅草橋で途中下車。


どうなんだろうね。
・足の悪い女性
・狸寝入りをしたサラリーマン
・譲ったおじさん
・乗り合わせた人々


全員が不幸になった顛末。


・おいらが最初に声をかけるべきだったのか?
・サラリーマンは本当に杖が見えなかっただけでタイミングまで逃してし
まっただけなのか?
・女性は確かに優先席に座る権利はアルのだけれど、満員電車で必ずしも
譲ってくれるとは限らない(もしくはそれほど混み合っている状況)も想定
の範囲内にいれて、もう少し謙虚になるべきだったのではないか。


とか、なんとも気が滅入った朝の出来事でした。


おいらは健常者なので、平等な視点には立てないな。という教訓話